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市況

 10日のニューヨーク株式市場で、主要企業でつくるダウ工業株平均が696ドル値下がりし、4万2000ドル台を割り込んで取引を終えた。約2カ月ぶりの安値。米国の雇用統計が市場予想よりも底堅く、利下げ観測が後退。金利が上昇したことで株式が売られた。外国為替市場では金利の高いドルを買い円を売る動きが拡大し、一時、1ドル=158円80銭台と約6カ月ぶりの円安ドル高水準をつけた。

 ダウの終値は、前日より696.75ドル(1.63%)安い4万1938.45ドルだった。

 米労働省が10日に発表した昨年12月の雇用統計は、非農業部門の就業者数が前月から25.6万人増え、市場予想を大きく上回った。失業率も0.1ポイント改善して4.1%だった。

 いずれも米景気の底堅さを示すもので、利下げ観測が後退して金利が上がった。金利が上がれば景気を冷やす効果があるほか、相対的に債券投資の魅力が増すため株式が売られた。

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